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佐藤 千之助; 奥 達雄
日本機械学会論文集,A, 31(257), p.1 - 10, 1968/00
鉄鋼のぜい化現象は、一般に温度(低温ぜい化),切欠き(切欠きぜい化),予ひずみ(加工ぜい化)などによって影響をうけることが知られている。原子炉用としては中性子の照射によってぜい化し、その延性-ぜい性遷移温度がしだいに上昇するので、原子炉の運転の年月とともにその安全使用温度が高くなり、ぜい性破壊の危険を生ずることになる。従来、鉄鋼のぜい化の検出についてはVノッチシャルピー衝撃試験などの動的方法や切欠き引張りまたは曲げなどの静的方法によりぜい化遷移温度を求めることがひろく行なわれてきた。これらの試験方法はいずれも破壊までの吸収エネルギ,荷重,断面収縮量,せん断破面率,き裂長さなどを求め、これらの量の遷移温度を求めるものであるが、多数の試料を要するばかりでなく、相互の間の関係が必ずしも明確ではない。
奥 達雄; 佐藤 千之助
材料, 15(155), p.547 - 554, 1966/00
いろいろの分野における鉄鋼構造物のぜい化あるいはぜい性破壊はその構成材料である鉄鋼の種々の原因によるぜい化から生ずることが知られている。周知のように、鋼構造物のぜい性破壊はその材料の切欠きぜい性、低混ぜい性が主要な原因となる問題点とされ、他の機械的性質は同等であっても、より低い延性-ぜい性遷移温度をもち、よりすぐれた切欠きじん性をもつ材料が要求される。原子炉の場合、その圧力容器がぜい性破壊を起こした実例はないが、原子炉圧力容器材料、圧力管用材料などが原子炉内の高速中性子によってぜい化し、いわゆる延性-ぜい性遷移温度がしだいに上昇することは広く知られていることである。そのために原子炉の運転時間の経過とともに原子炉圧力容器などの安全使用温度限界が上昇し、室温以上のかなり高い温度でもぜい性破壊の危険を生ずる可能性があるので、運転条件などの変更を行なわねばならないという点に問題がある。